アマゾンのプライムデーで、以前から気になっていたDNA遺伝子検査キットの23andMeが安くなっていたので購入して試してみました。結果は予想以上に興味深かったです。以下、レビュー。
検査方法
DNA検査キットを購入すると、下のような箱で送られてきます。中には唾液をためる用のケースと簡単な説明書。
唾液をケースに入れ、保存液と混ぜてから箱に入れて郵送します。郵送ラベルも費用も支払われているのでUSPSのドロップオフボックスに入れるだけ。郵送してから約3週間で検査完了のemailが来ました。
結果からわかること
23andMeではフルの遺伝子検査キット($199)を購入すると、
- Ancestry(先祖)
- Health Predisposition(病気のリスク)
- Carrier Status(遺伝子キャリア)
- Wellness(健康)
- Traits(身体的な特徴)
といったことが分かります。Ancestryのみの検査キット($99)も購入可能。以下にそれぞれの結果を詳しくご紹介します。
Ancestry
私の家系は知る限り完全に日本人なので特に面白い結果は期待していませんでしたが、結果は92.6%日本人。6%韓国人が混ざっているのは驚きでした。「Ancestry Timeline」によると、私の先祖は比較的遅めに日本にやってきたようです。アメリカでよく中国人と韓国人に間違われるのはそのせいもあるのだろうか。
直近の先祖情報も詳しく分かるようになっていて、出身が中国地方なので先祖は広島・岡山・山口などに広がっていますが、愛知や沖縄にもルーツがあるのは新発見でした。
ハーフの人や欧米人がやるともっと面白い結果になるかと思います。
Health Predisposition
この項目では、パーキンソン病、乳がん、糖尿病などの病気の原因になりそうな遺伝的変異があるかチェックしてくれます。私はほとんどの項目で「Variants not detected」(=問題となりそうな変異体は特になし)でしたが、1つだけ「Increased likelihood」と出ました。それが2型糖尿病。
2型糖尿病を発症する確率は通常よりも高く、32歳から80歳の間で43%あると出ました。これは思い当たる節があり、自分の親族には糖尿病の人が2人います。母方、父方と別々で、二人とも食習慣が良くなかったようなので遺伝ではないかなと思っていたんですが、どうやら遺伝的・体質的に糖尿病になりやすいようです。今後気を付けねば。
Carrier Status
Carrier Statusは自分が遺伝的変異体のキャリアかどうかをチェックしてくれます。キャリアということは、自分の健康には影響がないけれども子孫にその遺伝子を受け継ぐことになります。いわゆる劣性遺伝(2017年から潜性遺伝と言い換えられているようです)。私は幸い(現在評価されている)すべての44項目で「Variants not detected」(=問題となりそうな変異体は特になし)でした。
Wellness
Wellnessでは食事に対する身体の反応、運動や睡眠などの特徴が分かります。私の結果は以下のようになりました。
アルコールが顔に出やすい、眠りは浅め、睡眠中の動きは少なめなどだいたい当たっています。すごい。
Traits
Traitsでは遺伝子から分かる身体的な特徴が詳しく分かります。例えば、
- 高所恐怖症
- 蚊に刺されやすさ
- 乗り物酔いのしやすさ
- 朝起きる時間
- 肌の白さ
- 耳たぶの形
- アイスクリームの味の好み
など。ほとんどは「遺伝子情報からそんなことまで分かるの!?」という感想で有用なデータはあまりありません。しかし、けっこう当たってるので普通にすごいです。あと「ハゲやすくはない」ということが分かって安心しました。笑
これらの結果は23andMeのアカウントに保存され、随時アップデートされています。なので一度検査を受けておくと数年後にはさらに多くのことがわかる可能性があります。
購入手順
最後に購入方法。23andMeはフルの遺伝子検査キット($199)とAncestryのみの検査キット($99)の2種類があります。私はアメリカのAmazonでフルの遺伝子検査キットを購入しましたが、23andMeのサイトから直接購入も可能です。私の友達紹介リンクから購入すると10%オフになるのでご利用ください。
残念ながら、2019年現在、23andMeは日本からは利用できないようです。しかし日本で利用可能なDNA遺伝子検査サービスがいくつかあります。代表的なものは以下の2つ。
- MYCODE
(佐藤ユカさんのブログで詳細にレビューされています)
- DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット
注意事項:プライバシー問題
23andMeで検査するとき、色々なポリシーに同意するか・しないかを決めます。その中には「あなたの(匿名化された)遺伝子情報を研究目的で利用してよいか」というようなポリシーもあります。
個人的にはより正確で有用なDNA検査ができるようになっていってほしいので、自分の情報を利用してもらうのは全然かまいません。しかし、個人情報が漏れてしまうのが気になる人は同意しないようにしましょう。