TOEFLのスピーキングは日本人が一番苦手なセクションです。実際、自分は7回受けて最高22点、最低15点とかなり苦戦しました。純ジャパニーズには厳しいですが、しっかり時間をかけて勉強してなるべく他のセクションの足を引っ張らないようにしましょう。英語の4技能はお互い関係していて、スピーキングの勉強がリスニングやライティングにも役立ちます。
問題形式
問題は全6問で20分と短め。最初の2問が簡単な質問に答えるIndependent Tasks、あとの4問が文章を読んだり聞いたりしたあとに答えるIntegrated Tasks。後半はスピーキング力だけでなくリーディング・リスニング力も要求されます。
1・2問目:Independent Tasks
準備時間:15秒
回答時間:45秒
1問目は、例えば「今まで一番楽しかった思い出は?」など、身近なことについての質問。この質問に対する回答を15秒で考えて、45秒の間しゃべらなければなりません。日本語でも難しい。。他にも「一番尊敬する人は誰か」「どこに旅行したいか」「将来の夢は」など。できるだけ具体的に答えられれば良し。2問目は2つの意見があってどちらに賛成するか聞かれます。例えば、「レストランやカフェで友達と時間を過ごすのが好きな人もいれば、家で友達と時間を過ごすのが好きな人もいます。あなたはどちらが好きですか?」1問目と同じく具体的に答えられれば良し。
3・4問目:Integrated Tasks 1
リーディング時間:約45秒
リスニング時間:60~90秒
準備時間:30秒
回答時間:60秒
短い文章(約100字)を読み、それに関連したリスニングパートを聞き、質問に答えます。問題は例えばこんな感じ。
- 読む文章はある授業の宿題のプリントアウト
- リスニングは宿題についての学生男女2人の会話
- 質問:男子学生は何を主張していますか?(=男子学生の意見を要約せよ)
個人的には1・2問目ほどアドリブ力が必要ないので3問目以降の方が簡単に感じます。
5・6問目:Integrated Tasks 2
リスニング時間:60~90秒
準備時間:30秒
回答時間:60秒
3・4問目のリーディングがないだけで質問形式は同じです。授業の内容を要約したり、2人が言い合っていてどちらの意見をサポートするか理由と共に述べたりします。
採点基準
スピーキングはコンピューターではなく人間によって採点されています。1人の受験者につき3人から6人の採点者が採点し、特定の採点者によるバイアスが排除され、適正な採点基準が保たれています。文法ミスがいくつあったから何点減点、という機械的な採点ではなく、採点者によって総合的に判断されます。以下、ETSの公式ページに基づいた情報。
3つの採点項目
スピーキングには3つの採点項目があります。
- Delivery(発音とアクセント)
- Language Use(文法と語彙)
- Topic Development(話の構造)
日本語にはあまり抑揚がなくアクセントが弱いですが、英語ではアクセントがしっかりしていないと通じなかったりします。アメリカに何年も住んでいるので分かりますが、アクセントは発音以上に大事なので何度も聞いて使いこなせるようにしましょう。話の構造とは、いかに話し上手か、話がまとまっているか、です。
テンプレートを使いすぎない
色々なサイト・ブログでテンプレートが大事!と書かれていますが、テンプレを作りすぎるのはよくありません。ETSの公式サイトで
“Don’t memorize responses before the test, memorized responses will lower your score. They sound different and the content is different.”
とあるように、覚えた文章を「読んで」いるとそれが採点者に簡単に見抜かれてしまいスコアが下がります。
接続語を使って自然にしゃべる
- Because
- So
- After that
- On the other hand
- I want to mention
- What this means is
のような接続語を使って自然にしゃべるように回答しましょう。
回答に構成は必要ない
ライティングのように前置きやまとめは必要ありません。
勉強方法
短期間で伸ばせるのは小手先の技術(テンプレートを覚える、問題形式に慣れる)で、点数の伸びには限りがあります。さらにスコアを上げるには時間をかけて本質的なスピーキング力を伸ばしていかなければいけません。自分を含め、普通に日本で生まれ育った人は英語を話す機会がほとんどないので他のセクション以上に継続的に勉強して体に染み付かせる必要があります。
下に紹介してある「TOEFL TEST対策 iBTスピーキング」などの参考書を使って、想定される問題にひたすら取り組みましょう、できれば毎日。自分は、問題をやって、スピーキングを録音して、聞き直し、ちょっと凹み、モデルアンサーを見て、流暢に答えられるようになるまで復習、を繰り返しました。
スピーキングの練習は1人では限界があり、たまに誰かに客観的に評価してもらわないとどんどん自己流になってしまう可能性があります。周りにそういう友達がいればいいですが、いなくてもDMM英会話やレアジョブなどのオンライン英会話で対策できます。
自分の場合、一人で取り組みにくいIndependent Tasksをレアジョブでやってました。講師がTOEFLスピーキングで出そうな質問をしてくれるので、それに回答し、そのまま評価してもらいます。自分がよくお願いしていた先生は「発音が悪い」とか「イマイチだね」とか自分の意見をズバズバとストレートに言う人でちょっと不快ですが非常に勉強になりました。笑
使った参考書
自分がスピーキング対策に使った参考書はただ1つ、「TOEFL TEST対策 iBTスピーキング」。多くの人がオススメしていて、TOEFLスピーキングといえばまずこの参考書です。
問題量が多くてやりごたえがあります。しかもモデルアンサーが2種類ついており、こういう言い方もあるのか、と勉強になります。自分の回答はだいたい具体性に乏しいということにも気づかされました。
最後に、お金を使わず勉強したい方はMagooshがYoutubeにサンプル問題を無料公開してます!
他にも、CIEEがIntegrated Taskの例題を公開していたり、探すと色々出てきますよ。