F1ビザからのOPTからのH1Bビザ

ビザの話。

僕は学生ビザでアメリカに来て、1年間のOPTを経て最近労働ビザに切り替わりました。アメリカの大学・大学院を卒業してアメリカで働きたいと思ってる人の多くがこの道を通ることと思います。

ちなみに、
F1: 学生ビザ
H1-B: 労働ビザ
OPT (Optional Practical Training): F1ビザのまま、1年間労働できる権利です。アメリカの大学・大学院を卒業すると申請できます。




F1ビザからOPT申請

OPT申請に必要な書類は以下。

Form I-765
I-20のコピー
I-94(オンラインでダウンロードしたものでオッケー)
パスポートとF1ビザのコピー
写真
$380のチェック

OPTの申請が無事通ればEAD (Employment Authorization Document) カードがもらえて、これがOPTステータスの証明になります。

注意事項としては、OPTの書類送付からEADカード取得まで2、3ヶ月かかります。

アメリカ就活では内定がもらえるのは卒業間近なので、内定をもらうよりもOPTの書類送付が先になることもあります。つまり働き先も決まってないのに働き始める予定日が決まります。さらにOPT期間中、働いていない日数は90日以下でないといけないというルールがあります。なので、働き始める予定日から90日以内に実際に働けるように内定をもらわなければいけません。僕もOPTの書類送付を先にしましたが、内定がもらえるかけっこう不安でした。そして内定をもらったらもらったでEADカードが予定通りもらえるかどうかも不安でした。笑

USCISのサイトで自分の書類がちゃんとプロセスされてるかチェックできます。以下が僕の記録。実際に書類送付したのは4/15以前なのでEADカードをもらうまで2ヶ月ちょっとかかってます。

4/15 Document Received
6/8 Card Was Ordered To Be Produced
6/11 Card Was Mailed To Me
6/15 Card Received

OPTの有効期間は基本1年なんですが、STEM Extentionというのがあります。STEM(Science, Technology, Engineering, Math)専攻の学生はOPTの期間を17ヶ月延長でき、合計29ヶ月OPTステータスで働けるという素晴らしい制度です。

あと、OPT申請中はアメリカの出入国はしない方がいいですが、OPT期間中はアメリカの出入国は自由に出来ます。入国時にI-20、EADカード、オファーレターが必要です。僕も2回日本に帰りましたが特に問題ありませんでした。毎回入国時にチェックされて隣の小部屋で詳細検査みたいなのがありましたが。笑

 

OPTからH1Bビザ申請

H1Bは労働ビザで、アメリカでは2004年から毎年85,000人にH1Bを付与しています。
しかしリーマンショック以降景気が回復してきて出願数が大幅に増えており、ここ数年は抽選が行われています。2016年はなんと236,000人が抽選にかけられました。僕もそのうちの一人です。僕は運良く一度でH1Bをゲットできましたが、友人は抽選にもれ、OPTも1年のみだったので帰国してしまいました。

抽選方法は、最初に修士以上の学生が抽選にかけられ、20,000人が選ばれます。次に抽選にもれた修士以上の学生とそれ以外の学生が合わせて抽選にかけられ65,000人が選ばれます。つまり修士以上の学生は2回チャンスがあります。簡単に計算すると、2016年でH1Bの抽選に当たる確率は学部生が30%、大学院生が約40~50%(236,000人のうち何割が大学院生かによりますが)です。

流れとしては1月から3月くらいにかけて必要書類を弁護士に提出、4月に弁護士が申請、4月か5月くらいに抽選結果が分かり、6月くらいにH1Bが正式に承認されたと連絡があってI-797A(H1Bステータスを証明する書類)がもらえます。H1Bステータスが有効になるのは10/1からなんですが、H1Bが承認されればOPTが自動的に10/1まで延長されます(Cap Gap Provisions)。

申請日は4月の第1週からで、弁護士が提出します。一応「4月の第1週から」となってますが、出願数の大幅増で初日に上限突破してしまうので初日に提出しないと抽選にも入れません。

費用はアメリカの会社なら普通会社持ちだと思います。日系会社はけっこう自費だったりするようです。

H1Bをゲットすれば3年間有効で、1回更新できて最大6年間有効。その間に最後のステップであるグリーンカードに申請する感じです。

 

H1Bの代わりにO1ビザ

博士までいくとH1Bの代わりにO1ビザというオプションもあります。O1は特殊技能を持っていると証明された人がもらえるビザです。STEMでOPTやってたけど抽選に落ち続けた友人はO1をゲットしてました。大きな会社に入ると、このあたりのケアは会社が全部やってくれるので比較的気が楽です。

 

OPTとCPTで2年働く

OPTの有効期間は(STEM Extentionがない限り)1年しかなく、H1Bの抽選に一度しか応募できないので、アメリカに滞在できる確率が低いのが問題です。そこで、大学に席を残したまま、インターンというかたちで1年ほど働き、そこからOPTに切り替えてさらに1年、この間にH1Bに申請するという手もあります。このインターンの身分で労働できる権利がCPTです。OPTを使うにはCPTの期間は365日未満でないといけません。僕はCPTを使わなかったんですが、中国人の友達はけっこう使ってました。

中国人にはネットワークがあってみんなビザにはかなり詳しいので、友達がいたら聞いてみてください。

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